台湾からリモートワークしてみました

アイリスです。私はシンテグレートで働いていますが、日本だけでなく、台湾からもリモートで仕事をする機会がありました。元々コロナウイルスの影響で、2020年3月からリモートで仕事をするようになっていましたが、台湾からのリモートワークは、コロナ禍の中での日本と台湾の違いを実感するタイミングでもあります。今回は、台湾に入国するまでの経緯や、検疫からどのようにして生き延びたのか、どのようにして仕事のペースを維持したのかを紹介します。その期間中に感じたこと、活動内容なども書いていきます。

編注:シンテグレートではコロナウイルスの流行に伴い、2020年3月からリモートワークを導入しており、全社員が自宅から作業を行う環境が整っています(社長だけはずっとオフィスに来ています、オフィスの方が落ち着くようです)。後半に内容が少し書かれていますが、タイミングをみてより詳細な記事にしたいと思います

台湾に入国して

この世界的な流行の中で、台湾や他の国への入国は困難を極めています。台湾では、2週間の検疫と1週間の家庭内隔離が義務付けられています。つまり、2週間は防疫用のホテルに滞在し、1週間は自宅で過ごさなければいけません。だから台湾に到着する前に、私は未来の牢獄=ホテルに窓と毎日の食事を確保しておきました。皆さんも、台湾は旅行者に対して厳しい規則を設けていることをご存じだと思います。私も台湾人として準備をしていましたが、予想外だったのは「アルコール・シャワー」でした。プールに入る前のシャワーのように、スタッフがアルコールを全身に吹きかけてくるのです。(空港の)ゲートを出てから、どこにいても、何に触れても、アルコールシャワーがついてきました。これで火傷をするのではないかと、一瞬本気で心配になるほどでした。

(編注:桃園国際空港の消毒の様子がこちらにあります。スタッフがスーツケースにアルコールをスプレーしているのがわかりますが、人に対しても大体同じことをやっていたとのこと。意味あるのかな…)

台湾では公共交通機関の利用も禁止されており、防疫タクシーを利用するしかありませんでした(高くはなく、1時間乗って3000-3500円ほどです)。ホテルにチェックインした後、私は正式に検疫を始めました。部屋から出ることは許されず、毎日の食事はホテルのドアの外に置かれていました。そのため、帰ってから最初の1ヶ月の故郷のイメージは、ほとんど窓からの景色でした。仕事が終わった後や昼休みには、台湾の34度の太陽と湿気を含んだ風が窓から入り、自分がどこにいたかを思い出させてくれました。

ホテルの窓からはたまに面白いものがみられました。レッカー移動されるマクラーレンとか

台湾と日本の違いは何だろうと思われるかもしれません。最初の2週間、私にとって大問題だったのは、仕事の内容はともかく、空間の使い方でした。リモートワークを始めるときに一番苦労したのは、机のセッティングかもしれません。仕事に必要なものを考えて、ホテルに着いてすぐに新しいモニターやインターネットケーブル、クッションなどを注文しました。日本と台湾では、時差ぼけの調整が1時間しかないのが幸いしました。日本でも同じようなスケジュールですごしていましたが、台湾ではもっと暑くて、より孤立していました。隔離されている間は誰にも邪魔されず、他にすることがないので、仕事へのやる気が普段よりも出ました。仕事が終わった後や週末には、Pythonスクリプトや言語(日本語、英語)の練習、心身ともに健康を保つための簡単なホームエクササイズをする時間がたっぷりありました。人生の中で、このような経験をする機会はほとんどないと思います。一方、台湾では、UbereatsやFoodpandaで食べ物や飲み物を注文するのがとても便利でした。タピオカや新鮮な果物、さらには夜市の食べ物も頼むことができました。隔離期間中の最大の危機は、健康と体重だと言えるでしょう。

台湾での仕事

入口が入構禁止の張り紙でいっぱいの建物

検疫を終えた後、台湾ではコロナが蔓延していました。政府はすべての娯楽施設を封鎖し、人々はどこでもマスクを着用するよう求められました。5人以上の屋内での仕事以外の活動は禁止されました。 人々は去年のようにパニックを起こしていました。彼らはパーティーを開くこともできず、レストランではテイクアウトしかできませんでした。どうやら、私の隔離が急にみんなの隔離になったように感じられました。

このような状態で、私は家に戻りました。家では、プライベートな時間と仕事の時間のバランスをとることが新たな課題となりました。日本では、家族と一緒に暮らすことなく、一人で暮らす人が多くいます。しかし、台湾では家族と一緒に暮らすのが当たり前です。私は仕事のスケジュールを、同僚だけでなく家族とも共有していました。

去年リモートワークを始めてから、仕事を他の国でしようとすると、時差ボケや空間の問題、物理的な問題以外に、主に信頼とコミュニケーションの面で問題が起こることがわかりました。日本と台湾では、日常的な仕事の状況にはほとんど差がありませんでした。多様性をもたらすのは、「リモートワーク」という概念そのものだったのです。リモートワークを始めることは、仕事の柔軟性、意図的なコミュニケーション、効率的なネゴシエーションについて、考える機会を与えてくれます。台湾も日本も、仕事のスタイルを変革する転換期にあります。マネージメントの仕組みを再定義するためには、マネージャーが社員に明確な目標を設定し、メンバーを信頼し、同じ方向を目指すように促すことが求められます。 さらにこの仕組みは、多国籍企業の従業員が、キャリアを追い求めるのと同時に家族との時間を楽しむことができるようになります。企業にとっても従業員にとってもメリットとデメリットがあります。私たちにできることは、生産性とライフスタイルを同時に維持するために、この変化に適応する方法を探すことなのでしょう。そこで、私がどのようにリモートワークに対応しているかを、次に紹介します。

リモートワークを楽にした方法:会社として

編注:隔離中の画像があるか聞いたところ、ほぼ食べ物の画像リストが送られてきました

あなたがオフィスに入り、同僚や上司に挨拶をしているところを想像してみてください。あなたはちゃんとした服を着て、静かに話し、公共の場に身を投じます。自分がどこにいるのか、誰であるべきなのか、何をすべきなのかを自分に納得させるためにです。

私たちは環境からのフィードバックで自分自身を定義します。机の形、歩く音、他の人の話し声などが、どうやって仕事を続けるかを自然に示してくれます。 これらが日常生活から切り離されたとき。オフィスから自宅のデスクまでの間に何があったのか、人々は混乱してしまうかもしれません。フィードバックやつながりがないことに不満を感じます。この変化について、台湾、香港、アメリカのハイテク企業でさまざまな分野の仕事をしている私の友人たちは、この状態の変化とリモートワークにどう対処するかについて話しました。 その結果、自宅で仕事をするにしても、オフィスで仕事をするにしても、問題はほとんど同じであることがわかりました。

実は、リモートワークでは新たな問題が発生するわけではなく、元々あった管理内容が拡大しているのです。リモートワーク/トランスナショナルワークでは、コミュニケーションスキルやセルフマネジメントのプロセスがより大事です。チームのメンバーが同じ方向を向いていることを確認するために、仕事のやり方をより意識する必要があります。

このために、シンテグレートはTrello、ClickUp、zoom、Slackなどの複数のオンラインプラットフォームを使用し、リマインダー、ワークフロー、ディスカッションをよりオープンにしました。これらのオンラインツールは、個人やチームの目標や責任を明確にするためのものです。プラットフォームの多様性は、コミュニケーションやミーティングのための異なる戦略を提供します。それらは、異なる目的のためのガイドラインのようなものです。ちょっとした質問はZoomで行い、議論はSlackで行うことができます。記録や課題の追跡も容易になりました。昨年のリモートワークの試行錯誤を経て、私たちはオフィスでの日常業務を、社内の全員をサポートする仕事の原則に変えるためのシステムを徐々に構築していきました。それは個人ではなく、この転換期の新しいやり方に適応するために組織として試行錯誤するものです。

リモートワークを楽にした方法:私個人として

隔離中のホテルでの作業場所

仕組みが変わると、私たち一人一人の適応の仕方も変わります。友人との議論や個人的な体験を踏まえて見つけたやり方は、大まかに以下の点に分けられます。

1.作業エリアをつくる

仕事をする気になるには、空間づくりが一番重要かもしれません。私は、仕事をする気分に切り替えるために、仕事場のレイアウトを最小限にして、どこでも使える機材を揃えました。長所は、仕事をする時間と気持ちを明確にできること。短所は、仕事が終わった後、その場を通りたくない、座りたくないと思ってしまうことです。空間の配置を考えることは、自分の力を取り戻す第一歩になるかもしれません。

2.作業状況とスケジュールの記録

シンテグレートでは、毎日朝にミーティングを行い、その日の目標やタスクを決めていますが、この記録はさらに長期的な仕事の状態を把握するためのものです。私はインターネットのツールを使って、「今日のタスク」と「優先順位リスト」の2つの表を作成しています。

3.自己管理をしつつ、記録は正直に

自己記録の方法は人それぞれですが、私は主に自分のタスクの作業時間、結果、ミスなどを記録しました。各作業時間の効率を知ることで、タスクの優先順位を決めたり、作業の流れを確認したりします。また、コードを書くにはどの時間帯がいいのか、詳細を確認するにはどの時間帯がいいのか、といったことがわかりました。それを知るためには、記録は正直にしなくてはいけません。体調、血糖値、カフェイン….、仕事のパフォーマンスに影響するあらゆるものを感じることができます。記録することで悪い習慣をやめることができ、自信をもって仕事をできるようになります。

4.助けを求めることや質問をすることをためらわず、準備をしておくこと

リモートで仕事をしていると、人はポジティブになり、思いやりを持つようになるはずです。顔を合わせての議論でないと、ソフトウェアやモデリング、データの問題を説明するのは難しいかもしれません。簡単な言葉で潜在的な問題を推測するのは難しいものです。そのため、質問を明らかにしておき、議論の材料として記録する必要があります。これは、最初は時間がかかるかもしれませんが、几帳面さのトレーニングにもなります。

5.仕事の締めくくりと、明日の目標を立てる

このような状況でのリモートワークは孤独です。Atlassianが提供するJira、Confluence、Bitbucketなどのコラボレーションサービスの統計もそれを示しています。また、リモートワークは、人々の仕事の時間とプライベートの時間の境界線をさらに曖昧にしています。1日の仕事の締めくくりは、会社のKPIのためだけでなく、自分へのご褒美のスイッチにもなっています。自分がやったことに対するフィードバックがないと、不安になるかもしれません。一歩一歩、小さな目標を立てて、山を登っていく。そうすることで、自分やチームを励まし、正しい道を歩むことができるのです。

(編注:Irisは7月半ばに日本に戻ってくる予定です。その後また2週間の自己隔離をすることになりますが、上記の方法で前向きに乗り切ってくれると思います)

参考記事

翻訳: kantaro.makanae

iris.huang

ファサードチームに参加。前職は建築設計事務所。モデルを生成するのに、RhinocerosとGrasshopperを使っています。コーヒー、お茶、台湾のフルーツが好き。

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