ヴィック式 建築ヴィジュアライザーへの道#2-モデリング編②
↑↑↑前回はヴィジュアル制作に置けるモデル整理の基本的なルールや注意点についてかきました。今回はその続きのもう少し細かい話や、grasshopperの活用について話していきます。
モデルの更新
モデルの更新がある場合は、”change”レイヤーを用います。前回と同じくチームで作業する際に、作業者以外が変更を確認しやすくなりますし、自分自身でモデルを更新する際も書き出しミスを減らすことができます。
“change”レイヤーも”model”や”landscape”レイヤー同様に、”DWG”と”SAT”レイヤーを作成して、その中に構成部材ごとのレイヤーを格納していきます。
うまくレイヤー分けできていると、 ↓ ↓ ↓ のようにchangeレイヤーだけ表示すれば変更箇所を一目で確認することができます。
レイヤーには色を付けよう
レイヤーに色を付けておくと、一目でどんなレイヤー分けがされているかを認識できたり、同じ色のオブジェクトを”Selcolor”コマンドで選択できたりできて便利です。( ↓ ↓ ↓ 万が一にも同じ色を引き当ててしまう可能性があるため、”selLayer”をおすすめします。)
オブジェクトプロパティの表示色を”レイヤーの設定”にして、レイヤ一ウィンドウの右のほうにある、四角い部分をダブルクリックすると変えることができます。ポイントは、幅広く適当に色を選ぶことです。テンプレートから選んでしまうと、同じ色を選んでしまう可能性が高くなってしまいます。カラーパレットから適当に選べば、同じ色を選ぶことはなかなかありません。
法線ベクトルの方向をそろえよう
まず、法線とは? 簡単にいうと”面や線上のある一点における接線及び接平面に対して垂直な直線”のことを言います。法線ベクトルとは、直線が面に対してどの方向に出ているかであり、その向きが”カメラ側に向いていると表” ”カメラから遠ざかる方に向いていると裏”ということになります。レンダリングするときに、表面からみるときちんとマテリアルが見えますが、裏側からみると何もなかったように透過してしまうのです。(両面レンダリング等使えば表示できるが気持ちよくはない。)
方向をそろえるためには、法線がどっちを向いているかを知らなければいけません。”ドキュメントのプロパティ”の”シェーディングの設定”の中の”背面の設定”を”すべての背面に指定色を使用”に設定します。指定色はお好みで分かりやすい色にしてください。
↑のように、クライアントからもらったモデルの法線がバラバラになっている場合があります。これもきちんと整理します。
重なり面はずらすか切る
モデリングしている最中にオブジェクトの面が重なってしまう場合があります。そのままレンダリングしてしまうと、重なり部分にノイズが発生してしまいます。重なってしまう場合は、どちらかのオブジェクトを切り欠くか、数ミリ高さをずらしたりして重なりを解消する必要があります。
もし重なっているオブジェクトが、幾何的に同一で全く同じ位置にある場合に限っては”seldup”コマンドで選択することができる。
Grasshopperの活用
Grasshopperは、syntegrateの記事にあるような難しいことだけではなく、普段のモデリングを効率化するうえでも大変役に立つツールです。
一度GHを組んでしまえば、ほかのプロジェクトでも活用できる場合があります。今後の活用の可能性、手作業とGHを組むためにかかる時間の差などを考慮したうえで、バランスを取りながらGHを活用しています。
例としては、
- ベースのラインをもとに手すりを作成する
- センターラインをもとに線路を作成する
- PLATEAUなどからとってきた周辺volumeにランダムな高さを与える
- 道路と歩道の間に縁石を作成
- photoshopで人を入れる際の基準になる棒をランダムに配置 etc…
こんな感じで作り置きしておいて、都度微調整を入れて使っているものもあれば、 ↓ ↓ ↓ のようにLunchBoxなどで簡単にトラスを作ったり、、モデリングツールの延長としてGHを活用しています。
最後に
さて、モデリング編その②はいかがでしたしょうか。前回から2回に分けてRhinocerosでのモデリングについて話してきました。次回からは3dsMaxでレンダリング、マテリアルのセッティングをする上で重要となるパラメータの意味や感覚をつかむためのトレーニングである、”写真の模写”についてお話しようかと思います。
ではまた、